Impressions Part_1/3
■ おもちゃデジカメ「スクープ!(Scoop!)」 ■
スクープの写真

事情はそれぞれだろうが、おもちゃデジカメ(トイデジカメ)を買いたいという、人も多いことだろう。ぼくの場合は2台目のデジカメとして、大変失礼な言い方だが、「どうでもいいような超お気軽感覚のデジカメ」が欲しかった。
当初、求めていた機能や画質は、最後にはずいぶん変わってきたのだが、それにしてもカメラを扱う人間として画質は、そこそこの品質を求めたい。なのにおもちゃデジカメの多くは、サンプル写真が公式サイトに掲載されていないケースが多い。そうなると購入したユーザーのWeb上のレポートが頼りだ。
これは、本当に助かる。ぼくも今回「株式会社センチュリーのSCOOP!(スクープ!)」を購入したので、おもちゃデジカメ購入を検討している諸氏の一助になればと思い、急きょこのコンテンツを作製したしだいだ。
■サンプル画像はこちらから■
(2002/11/05現在)


■ マイナー機種なんだろうか、Scoop! ■
スクープのセット

このスクープ!を購入する直前まで、che-ez!kissを購入する予定だった。しかしこの機種のサンプル画像が、なかなか見つからない。やっと「こんてつ web page」(パソコンというメニューからDigital camera を選択)というコンテンツを見つけて確認できた。「やったー!ありがとー」と感激したものだ。誤解のないように付け加えるが、この画像を見て che-ez!kissの購入を止めたのではない。
というわけで、Che-ez!SPYZ のような人気機種は、ユーザーも多く比較的容易くサンプル画像を見つけることができるが、マイナー機種になると、なかなか見つからない。
今回の「スクープ!」に関しては、ぼくの知るところでは、ユーザーのサンプル画像レポートはサーチサイトでは検索できなかった。このコンテンツが、お役にたてれば幸いだ。

※写真はセット内容、TVショッピングではないがカメラ本体に、外付けストロボ、三脚までついている(もちろんストラップ、ドライバ収録CD、USBケーブル単四電池4本も付属)。 実売価格はだいたい7,000円台


■ 機能/仕様 ■
裏表のサイズ

販売元、株式会社センチュリーのWebでは以下のように紹介されている。他のWebでの紹介記事は極めて少ない。

◆ クラッシックタイプの、超小型デジタルカメラ!
◆ 撮影モードを選んで、シャッターを押すだけの、カンタン操作!
◆ ストロボ付で、暗いところでもOK!
◆ セルフタイマー撮影時に便利な、専用スタンド付!
◆ 専用USBケーブル、ドライバーCD-ROM付属!

///仕様///
画像解像度 640x480ピクセル(高解像度モード)
320x240ピクセル(低解像度モード)
動画録画時間 高解像度モード時 約3秒
低解像度モード時 約12秒
撮影可能枚数 高解像度モード時 26枚
低解像度モード時 107枚
画素数 35万画素
インターフェイス USB(専用ケーブル)
電源供給 単4電池(アルカリ推奨)x4(うち2本はフラッシュ用)
USBからのバスパワー駆動
電池寿命 連続使用2時間、スタンバイ14日間(アルカリ乾電池使用時)

///対応機種///
USB1.1ポートを備えたPC/AT(DOS/V)機。intel製チップセット搭載機種推奨。 ※Windows98発売以前に製造された機種の場合、USBポートが正常に動作しない場合があります。

///対応OS///
Windows98(SecondEdition含む)、WindowsMe、Windows2000、WindowsXP
※Windows95、WindowsNTやそれ以前のOSでは動作しません。


■ 実際に使用してみた感想と補足 ■
接近撮影

●電池を入れ替えると保存してあった画像データは消えてしまいます(後略)と、マニュアルに書かれている。Che-ez!SPYZと同じ記憶領域がSDRAMタイプだ。ただしScoop!は、単四電池2本仕様なのでモチはよい。現在おためし電池で150枚以上撮影したが、まだまだいけそうだ。ただ電源スイッチOFFの概念はなく、いつも電源は流れっぱなし、つまり仕様のとおりスタンバイ14日ということなのだ。
■重要■とはいうものの100円ショップで買った4本100円のアルカリ単四電池で4週間持った。途中もうダメかなと思わせておいて、なぜか不思議と復帰する症状あり(2002/12/08)。

●マクロ機能はない。ただし上の写真の通り30cmくらいから被写界深度内に入ってくるようだ。これは非常にありがたい。ひょっとしたら固定ピントは無限大ではなく数メートルあたりのところに設定されているのではと、思われるフシもある。

●動画は連写した画像をソフト上で連結するタイプだ。ぼくはムービーに興味がないのでよくわからないし、使ってもいない。

●各部の造りはしっかりできている。工作精度の高さには感心させられる。シャッターボタンや裏ぶたの締まり具合(バッテリー室)も完璧、光学ファインダーもその通り写るかどうかは別として、妙に明るくクリアだ。

●動作はキビキビしている。起動も2秒とはかからない。電源がOFFになっていないという証拠なのかもしれない。640pixモードでも次々と小気味良く連続撮影できるのには、驚いてしまった。

●ストロボも同様にしっかりしたデキだ。デザインも面白くまとまっているが、カメラに比べてデカい。もう少しコンパクトにしてもらいたかったというのが率直な感想だ。付属の三脚のロックレバーはヤワで、こればかりはアテにならない。

接近撮影

●吸い上げソフトの使い勝手もまあまあ。26枚の640pixデータもストレスを感じることはない。ただしMacのヴァーチャルPCでは正常動作しなかった(しかしこれはまんまと解決!次ページ参照)。

●「写り」はこのクラスでは概ね良好だ。たぶんBTM保存形式に因るものだろう。カメラ内でJPG圧縮して保存する機種では、圧縮レベルが高いせいか、なかなかシャープな画像が作れない傾向がある。若干左隅の画面がボケるのが気になるが、個体差なのだろうか。

●ノコギリ状のかなり激しいジャギーが表れることがある。また偽色は美しいほどよく出る。CMOSセンサーの伝統を受け継いで白飛びも容赦なく発生する。室内蛍光灯下くらいの穏やかな明かりの方が、よい色を出したりする。

●バッテリーチェッカーはない。電池切れのサインはカウンタ液晶が点滅したり、シャッター音が小さくなったりするそうだ。シャッター音の音量変化は、わからなかったが、カウンターの点滅が始まると、それ以上撮影はできない。ピーブ音(シャッター音等のピッ)の音量は小さいが、消すことはできない。

スクープの写真

●一枚(直前撮影分)消去機能はない。消去は常に全てのデータを対象とする。また暗すぎると(室内蛍光灯ならOK)シャッターが切れない。ストロボを装着すれば解消するが、いちいち付けるのはかなり面倒だ。

実売価格は2002年11月現在で7,000円台。ぼくは横浜のピーシーデポで購入。「いくらだったって?」それはサンプル画像のパッケージの写真でバレちゃってるでしょー。

●あとからなんとなくわかってきたが、Scoop!の基本回路は、Che-ez!SPYZとおなじモノを使っているのではないだろうか。こんてつさんもメールで「感じ的には SPYZ に似ている様な... というか、もしかしたら、コアの部分は同じなのかも。」と論評していた(SPYZはSTMicroelectronics によって開発されたSTV0680 チップセットを使用しているとか)。画像仕上がりや、撮影枚数、保存形式、バッテリー切れで画像が消失してしまう構造、暗いところでシャッターが切れない。ビープ音が止められないなど、基本構造が酷似している。

●このインプレッションを最後まで読んでいただければ分かると思うが、STV0680系のおもちゃデジカメは、スミに置けない潜在能力と思わぬ拡張性も秘めている。研究素材としてこの上なく面白いデジカメだったのだ(2002/12/13)。


USBコネクタ



■ サンプル写真 ■
こちらでサンプル画像をご覧いただきたい
ちなみに、カメラからは、はBTM形式でPCに保存されるので、サイズが大きすぎるため(640pixモードで一枚当たり900KBくらいある)、JPG形式に圧縮してサンプル画像を掲載した。圧縮レベルはPhotoshopの「レベル5/標準」だ。もしJPG特有のブロックノイズが見られるようなら、それはこの作業で発生したものだ。
画像形式の変換以外、特に注釈のない限り、レタッチは施さずにそのまま掲載している。

それぞれの写真に簡単なコメントを付けた。しょせん、おもちゃデジカメ、完璧を求めるのは酷だ。一般的なカメラにはない個性を見つけながら遊んでみれば、なかなか面白い逸品といえる。


■ まだまだ続くScoop! その後 ■


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